名興文庫の基本的な運営方針

お知らせ

名興文庫の基本的な運営方針について説明します

出版物の方向性について

 当面は『webで評価されているが既存出版社が拾い上げない作品・作家』、『作家(特に商業作家)が本当に好きにやりたい企画・作品』、『本格的なファンタジー』、ニッチな趣味分野などを特に取り扱う方針です。ライトノベルはジャンルという考え方に囚われず、それゆえに批評を忌避してきた歴史がありますが、当文庫は比較的、各ジャンルに対して明確なこだわりのある作者及び読者に向けた出版姿勢です。当面は電子オンリーとなりますが、そう遠くない時期に起きる出版モデルの変化と合わせて、どこかのタイミングで紙書籍も刊行していく考えです。

資金計画について

 後追いで人気ジャンルであるweb小説やライトノベルの出版社を発足させても、既に状況はレッドオーシャンであり、短期で堅調な収益モデルにはまずなり得ません。これは大規模な資金調達を行って派手に宣伝しても、多くの場合はいずれ資金が尽きて事業の継続が困難になる事を意味しています。

 当文庫は当面は必要最小限の資金で刊行を続け、地道に宣伝をしていき、収益が堅調になったら少しずつ基盤を固めていく方針を取ります。予想外の資金調達がない限りは三年~数年は法人に移行しませんが、これが結果として長く安定して作品を供給できるという判断です。おそらく、当文庫が法人になる間にも、発足しては潰えるレーベルは相当数発生する見通しですが、当文庫はそのようなリスクは背負わないという考えです。

小説投稿サイトについて

 現状の『webの投稿サイトか、公募か』および、限られたエンタメ視点でのランキングしかないwebの状態から離れ、図書館や書店のような新しい投稿サイトの運営を視野に入れています。長期的には現状のweb投稿サイトのランキングは書店の売り上げをあまり担保しなくなると見ていますので、この乖離が少なくなる現実的な評価システムの方向性を模索しつつ、全てのクリエイターが平等に評価される環境を整えていくモデルを目指します。

弊社の最終的な恒常運営モデルについて

 小説出版社としてはハードなSFや本格ファンタジーをも定期的に供給できる環境を整え、海外との双方向の翻訳環境を整えていき、人気のある未翻訳の海外作品の国内販売なども手掛けていく考えです。
 理想としては弊社の作品及び作家がヒューゴー賞やネビュラ賞を取れるような方向を目指します。

 また、絶版作品の復刊なども対応していきたいところです。

 前記のハードなSFや本格ファンタジーの取り扱いと相まって、ライトでは限界性があって難しい、大型コンテンツのデベロッパーとして、ゆくゆくは国内・海外を問わずゲーム会社と取引していく考えです。